第7回 国民生活体育協議会長杯
日韓親善フットサル大会2004

−大会レポート−

 平成16年12月11日(土)・12日(日)にかけて、韓国は冨川市(ブチョン市)室内体育館にて「第7回国民生活体育協議会長杯・日韓親善フットサル大会2005」が開催された。この大会は日韓のスポーツを通じた交流と友好の場を創るとともに、両国のフットサルの振興と強化を目的とし、合わせて市民レベルの親善をはかることを目的として毎年開催されている。

 今回の日本からの参加チームは、2004年度埼玉チャンピオンシップ・優勝チームの「ALE DELPI」。高校の同級生を中心に結成され、キャプテンの金子選手の個人技と息の合ったパスワークで相手を粉砕する目下売り出し中のチームだ。2チーム目は、日韓親善フットサル大会出場権争奪杯で優勝し、韓国行きを手にした「L.M.F.C」。千葉県の県リーグで活動するチームからなる混成チーム。混成チームとは思えない試合運びは、各選手がフットサルの戦術をよく理解し、様々な局面を熟知している証拠だろう。3チーム目は「チャオズ」。日韓親善フットサル大会出場権争奪杯・準優勝チームで、 過去FDCカップの全国大会にも出場している埼玉の古豪チーム。3年前の日韓親善を今回唯一経験しているチーム だ。しかし、本人達いわく前回は「ボコボコにされた」ということ ・・・。今回まずは1勝を目指して頑張りますとの抱負を語ってくれた。
 対する韓国チームは、2002文化観光都長官杯フットサル大会・第3位の実績を誇る地元冨川市(ブチョン市)のクラブチーム「京畿・ブチョン」、この大会初出場の「京畿・ピョンテック」、2002文化観光都長官杯フットサル大会・優勝や2002生活体育全国フットサル連合会長杯・優勝など、韓国国内でもフットサル専門チームとして名高い「ソウル・ガンソ」の3チーム。


ALE DELPI


L.M.F.C


チャオズ

 大会形式は、日本側3チーム・韓国側3チームがそれぞれ相手国との総当たりの変則グループリーグ(1チーム3試合)を行い、各国別グループの順位を決定する。その結果をもとに、順位決定戦(日本1位vs韓国1位、日本2位vs韓国2位、日本3位vs韓国3位)を行い全順位を決定するという形式で行われた。

 毎年の事ではあるが、韓国のレフリーのレベルが非常に低い。初めから分かっている事ではあるのだが実際に不可解なジャッジをされると気持ちをうまくコントロールすることが難しく、次第に試合のペースを失っていく。対戦相手はもちろんだが、レフリーのジャッジとも戦わなくてはならないのがこの大会で日本チームが苦戦する要因のひとつだ。今年もこの問題に各チームが頭を悩まされた。

 初日のグループリーグを終えて、日本チームの成績は、初戦こそ硬さが見られ引き分けに終わったものの、全試合で終始相手よりボールポゼッションを上回り、所々で見せる個人技で会場を沸かせた「L.M.F.C」が2勝1分けで1位に。2位には2勝1敗で「ALE DELPI」。「チャオズ」はこちらも2勝 1敗 ながらも「ALE DELPI」との得失点差により3位という結果に。韓国チームの1位はやはり「ソウル・ガンソ」。2位に「京畿・ピョンテック」、以外にも「京畿・ブチョン」は3位という結果に終わった。

 初日の結果をもとに5位−6位決定戦、「京畿・ブチョン」vs「チャオズ」の試合から2日目は始まった。前日 の対戦では接戦の末、4−3で「チャオズ」が勝利している。順位決定戦の試合時間は20分のランニング。韓国遠征2回目のせいか、チャオズの選手は非常にリラックスして試合を楽しむ余裕すら感じさせる。試合の方はベストGK賞を獲得した森谷選手の好守も光り、4−2でチャオズが勝利する。終盤のシュートチャンスをモノにしていれば点差はさらに開いていただろう。3勝1敗という好成績でチャオズは今回の韓国遠征を終えた。
 3位−4位決定戦は「京畿・ピョンテック」vs「ALE DELPI」。前日はALE DELPIが6−0と快勝している。が、この日のピョンテックは前日の反省を生かし、マークの受け渡しなど非常に集中したゲーム運びを見せる。開始早々先制したのはピョンテック。しかし、個人技や試合運びの上手さはALE DELPIの方が上で、すぐに試合は振り出しに。一進一退のゲームは終了1分前、ALE DELPIが5−4と勝ち越しのゴールを決める。残りは約30秒。だれもがこのままALE DELPIの勝利を確信したのだが、ピョンテックの選手が一人ドリブルで持ち込みシュートを放つ。これがゴール左隅に決まり土壇場で同点に。天を仰ぐALE DELPIの選手たち。試合はこのまま終了しPK戦に。PK戦の結果は3−0でピョンテックの勝利。同点ゴールの影響は最後まで後を引いた。
 優勝決定戦は 両国1位同士の対決、「ソウル・ガンソ」vs「L.M.F.C」。 前日の対戦ではL.M.F.Cが5− 0と圧勝しているが、これはガンソが既に1位通過を決めていて戦力を温存しての戦いであったための結果。前日には見られなかった選手もいて、明らかに違うチームという印象。試合はL.M.F.Cが先制する。試合後のL.M.F.C選手の感想だが「フィジカルが全然違った」というように、ボールを奪いにいってもバランスを崩さないし、腰が非常に強い。L.M.F.Cはボール回しで相手を翻弄するが、ガンソは走り負けないフィジカルフットサルという印象だ。試合が進むに連れL.M.F.Cの試合運びになれてきたガンソ。ガンソのスピードとフィジカルについていけないL.M.F.Cという展開になっていった。1点差でガンソがリードした残り2分、パワープレーの準備をするL.M.F.Cだが、その間に試合を決める5点目を奪われてしまう。すぐにパワープレーで反撃に出るが時すでに遅し。5−3でガンソが日韓親善初優勝を飾る。日本チームの3連覇はならなかった。
 終了後は閉会式・表彰式が行われ、韓国チーム、日本チームが入り乱れての和やかな記念撮影会に。
 こうして7回目の日韓親善フットサル大会は幕を閉じた。

 今年の大会は韓国チームがはじめてエイトのボール回しを見せるなど、韓国のフットサルが進化しているという印象を初めて受けた大会であった。これは昨年参加した「BFC KOWA」の試合をビデオに撮り、繰り返し見て研究した結果だという。この大会が韓国チーム与える影響は計り知れないほど大きいのかもしれない。それほど一般的に韓国国内でのフットサルの情報は皆無に等しいのではなかろうか。日本チームがブラジルやスペインからフットサルを学ぶように、ここにもそのような図式が成り立っていることに気が付いた。 
 今回参加した日本チームは既に「リベンジ」の言葉を口にしている。お互いの国のフットサルを取りまく環境からしても韓国には負けられないし、負けてはならないという事に参加選手たちは気が付いている。来年はどんなチームが参加し、どのような結果になるのか。今から楽しみである。

日韓親善フットサル大会は来年も開催の予定! 詳しくはお気軽にセリエフットボールネットまでお問合せ下さい。
あなたのチームにも出場できる可能性はあります!
強豪に挑むもよし、自分たちも実力を試すもよし、 歴史ある大会にチームの名を刻んでみませんか?
みなさんのご参加をお待ちしています。

■大会のスナップ集

仁川空港到着。いよいよ韓国ツアーの始まり!

移動はすべて専用車

到着後は市内観光 へ(景福宮と民族博物館)

初日の夜は日本チームの親睦会

親睦会では骨付きカルビが食べ放題!

大会会場の冨川市室内体育館

会場付近の交差点には日本選手歓迎の段幕が

開会式の模様@

開会式の模様A

開幕戦は、京畿・冨川 vs ALE DELPI

各試合の前には記念品の交換も行われた

セットプレーからゴールを狙うL.M.F.C

ハーフタイムのチャオズベンチ

韓国選手はフィジカルが強かった・・・

試合の空き時間 には近くの食堂でランチタイム

決勝戦前の記念撮影

試合前、お互いに気合を入れる

フリーキックは、とにかく強シューの韓国チーム

先制点を決め喜ぶL.M.F.Cベンチ

親善試合とはいえヒートアップする場面も

入賞チームに贈られるトロフィーと記念品

MVPに輝いたゾ・ドンホ選手(ソウル・ガンソ)

優勝したソウル・ガンソ

日本チーム全員で記念撮影

■日韓親善フットサル大会 開催の歴史

 第1回大会 (期日:1998年10月31日(土)、会場:洪川・フットサル競技場)

        優勝:ヨンソ(KOREA)、準優勝:大広ケリマッセ(JAPAN)

 

第2回大会 (期日:1999年12月11日(土)〜12日(日)、会場:ヨンチョン初等学校・室内体育館)

        男子/優勝:カスカヴェウ(JAPAN)、準優勝:ヨンソ(KOREA)

        女子/優勝:ヘブロン(KOREA)、準優勝:パラレッズ(JAPAN)

 

第3回大会 (期日:2000年10月28日(土)〜29日(日)、会場:漢陽大学校・室内体育館)

        男子/優勝:ウイニング・ドッグ(JAPAN)、準優勝:アンサン(KOREA)

        女子/優勝:パラレッズ(JAPAN)、準優勝:ヘブロン(KOREA)

 

第4回大会 (期日:2001年12月1日(土)〜2日(日)、会場:アンサン市・ガムゴル室内体育館)

        優勝:ヨンソ(KOREA)、準優勝:PELE(JAPAN)

 

第5回大会 (期日:2002年11月16日(土)〜17日(日)、会場:冨川市・室内体育館)

        優勝:森のくまさん(JAPAN)、準優勝:ガンソ(KOREA)

 

第6回大会 (期日:2003年12月6日(土)〜7日(日)、会場:冨川市・室内体育館)

        優勝:BFC KOWA(JAPAN)、準優勝:ガンソ(KOREA)

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