アジア3次予選 「北朝鮮vs日本」 現地視察レポート 2011.10.10-10.13 朝鮮民主主義人民共和国/平壌、板門店、開城 |
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北朝鮮アウェー観戦ツアーのお問合せは組合せ抽選の直後から数多くいただいていました。しかし、ツアーに関する質問のほとんどが「行っても大丈夫ですか?」というものだったため、南アフリカの観戦ツアーと同様に事前の視察が必要であると感じ、10/10〜10/13の日程で弊社スタッフが現地視察を行いましたのでこのページを利用してご報告いたします。 |
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[2011.10.24] 弊社観戦ツアーが、NHK「おはよう日本」で紹介されました。→動画(You
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まずはビザ(査証)を取得。北朝鮮のビザはパスポートにシールやスタンプされる形式ではなく、2つ折の書類で北京で受取ります。また平壌空港のイミグレーションでも入出国のスタンプは押されません。ただしグループの場合は団体ビザになる場合があります 。 | 北京空港からCA121便(中国国際航空)に乗り込みます。128人乗りの機材に90名以上が搭乗していました。驚いたことにその9割は欧州人で残り1割が私を含めたアジア系。乗ってる人だけ見ると平壌行きの便とは思えません。 | 平壌国際空港に到着(16:30頃)。若干緊張します。日本との時差はありません。機内で税関申告書などの書類を3枚書きます。私のは空欄だらけでしたが問題なく入国できました。尚、携帯電話は税関預けとなるので受領書をもらって出国時に受け取ります。 |
平壌空港から車で約20分走ると「大洞江(デドンガン)」の中の羊の角の形をした中洲「羊角島(ヤンガクドン)」に建つ「羊角島国際ホテル」が見えてきます。今日から3泊このホテルに宿泊します。 | 羊角島国際ホテルの部屋。47階建ての22階に宿泊しました。インターネットは繋がりません・・・このホテルに限らず北朝鮮国内では使用できません。ちなみにワイヤレスの電波も存在しませんでした。 | 偶然にも到着日の10月10日は今年のアリラン祭の千秋楽だったため見ることができました。実際に見るとやっぱり凄い。上演時間は約80分。入場料は特等、一等、一般がそれぞれ300、150、80ユーロ。私は一等席で観覧。 |
アリラン祭が行われていた「メーデー・スタジアム」。人工芝なのでサッカー向きではなさそうですが、なんと15万人を収容するでそうです。スタジアムはライトアップされていましたが、周辺は暗かったです。 | この日の夕食は鍋=チゲ。韓国のものとは違い自分味付けして煮るためコチュジャンの量で辛さを調節可能。その他の付合せは野菜炒めなど中華料理に近い印象です。全体的に韓国より辛くない感じ。(食事中10分ほど停電しましたが非常灯がつくので問題なし) | これが大洞江(デドンガン)ビールです。グラスを置いたまま注ぐのがマナー。このレストランでは大瓶(写真)が0.5ユーロ(約55円)でした。安いからといって飲みすぎないよう注意しましょう。1日目はホテルに戻って終了です。 |
2日目。この車(中国製のJINBIN)で試合観戦前の市内観光に出発します。(09:30頃) 日本語ガイドは昨日と同じ、李さん(男性)と金さん(女性)の2名。 | ホテルから約20分で最初の観光地「万景台」に到着。すでに学生たちが多く訪れていました。 | 万景台にある「故金日成主席」の生家。専属のガイドがいるので日本語で説明が聞けます。(日本人にはちょっときつい内容でした・・・・) |
万景台をさらに10分ほど徒歩で登ったところが万景峰です。展望台になっていて、平壌市内や大同江と普通江(ポトンガン)の合流地点が見渡せます。 | 万景台から市内に戻り、今度は地下鉄に乗ります。エスカレータで地下100mのホームへ。ちなみに運賃はどれだけ乗っても5ウォンだそうです。 | 千里馬(チョンリマ)線「復興駅」のホーム。照明は若干暗い感じがします。列車の運行間隔は5〜6分に1本。隣の「栄光駅」まで乗車します。 |
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地下鉄「栄光駅」の入口。たくさんの人が行き交います。ちなみに地下鉄のマークは朝鮮語で「チ」を表しているそうです。 | 平壌の凱旋門。パリのエトワール凱旋門より10m高いそうです。 | 凱旋門のすぐ隣にある「金日成スタジアム」。11月の日本戦はこのスタジアムを使うという報道がありましたが実際はどうなのでしょうか?ここは人工芝なのですが・・・。 |
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主体(チュチェ)思想塔。上部に展望台があるのですが、この日は工事中のため昇れませんでした。残念。エレベータは別料金で日本円で千円だそうです。 | さて、2日目の昼食は「平壌冷麺」です。韓国のものとは異なりそば粉でできていて、からしを入れて食べます。おいしくいただきました。 | 市内を走る路面電車。交通機関はそのほかにトロリー・バスやタクシーがあります。電車やバスの運賃は地下鉄と同じ5ウォン。タクシーは初乗り2USドルだそうです。 |
信号がある交差点が少ないため、車は交通整理のお姉さんに従います。大変そうですが頑張ってください。ただし、真夏と真冬はやらないそうです。 | さて、いよいよスタジアムへ向います。スタジアムへの道はすでに観戦に向う人でいっぱい。しかしユニフォームを着ている人は皆無でした。 | 羊角島スタジアムに到着しました。ワールドカップ・アジア3次予選「北朝鮮vsウズベキスタン」は10月11日(火)16:00キックオフです。 |
スタジアムの中に入りました。メインスタンドから見たピッチです。天然芝はきちんと刈込まれていてきれいに見えます。しかしピッチサイドにいつも見慣れているスポンサー看板がありません! | アウェー側のゴール裏にはビッグ・スクリーンがあります。スタジアム内には売店もあり、スルメやお菓子、ジュースやビール(なぜかQuilmesがありました。国内生産だそうです)が売ってました。 | 私が座ったスタンドの座席はこんな感じです。コンクリートの上に木の棒に打ち付けた座席を置いているので稼動式?です。座席に番号は無いのでもちろん自由席です。 |
これがこの試合のチケットです。プリントされているスタジアムの絵はメーデースタジアムのようです。 | いよいよ試合が始まります。スタジアムはほぼ満席ですが、ウズベキスタンの選手が出てきたときでもブーイングは無し、自国の選手が出てきたときも大きな歓声はありませんでした。何故? | 3万人強収容のスタジアムはいっぱいなのですが黒っぽい服を着た人がほとんどのためスタンドも黒い感じです。スタジアム内でもユニフォーム姿は発見できませんでした。 |
前半26分にウズベキスタンが先制。北朝鮮は攻撃がうまくかみ合わない感じです。「テセ!」という声援が時折聞こえてきますがゴールは遠く、時間がどんどん過ぎて行きます。 | 試合は残念ながら0-1のまま終了。結果、北朝鮮は苦しい状況になってしまいました。 | しかし観客は意外とやさしく、自国の代表が負けてしまっても暖かい拍手で労をねぎらっていました。そして暴れるようなこともなく整然と退場していきました。 |
スタジアムの外も騒ぎのようなことはなく、皆さん整然と帰路についていました。サポーターとのトラブルの心配はなさそうです。 | 試合の後、2日目の夕食メニューはおなじみビビンバ。でも韓国や日本で食べる石焼ビビンバではなく、スープをかけて混ぜて食べる北朝鮮風のビビンバです。おいしくいただきました。 | 夕食の後、おしゃれなお店に連れてきてもらいました。帯同しているガイドさんはビアホールと呼んでましたが、こじゃれたバーという感じで、お店のスタッフも美人で したヨ。 |
3日目は板門店と開城(ケソン)の観光です。8:30にホテルを出発して板門店まで約210kmのまっすぐな道を走ります。約2時間の距離です。 | 1時間ほど走った後、トイレ&喫煙タイム。休憩所はここ1ヶ所なので皆lここに立ち寄ります。欧州からの観光客がいっぱい。この道はハイウェーと聞いてましたが自転車や人も走ってます? | さらに約1時間走って板門店に到着しました。これから説明(注意事項)を聞いてからDMZに入ります。 |
ここは停戦会議が行われた会議場です。見学者が机に座われます。担当の軍人さんが朝鮮語で説明してくれるので、それぞれのガイドがそれぞれの言語で一斉に通訳します。 | 北朝鮮側の「板門閣」の2階から見た軍事境界線です。向こう側に韓国の「自由の家」が見えます。青い建物の真ん中で北と南に分かれています。 | 軍事停戦委員会本会議場です。今回はこの中に入ることはできませんでした。 |
開城にやっていました。板門店からは約8kmと近い距離にあります。本日の昼食はここ「統一館」で宮廷料理をいただくことになっています。 | これが飯床器の宮廷料理です。数種類の食器がきれいに並んでいます。 | 北朝鮮風「参鶏湯(サムゲタン)」をオプションで注文しました。(約30ユーロ)韓国のものよりスープが濃厚な気がします。大人2〜3人でシェアしてちょうど良い量でした。絶品です。 (要前日予約) |
昼食のあとは成均館(高麗博物館)を訪れました。高麗時代に国賓が泊まる宿として使用されていました。現在は高麗博物館として公開されていて多くの文化財を展示しています。 | これが善竹橋です。鄭夢周が暗殺された夜、石橋に青竹が生えたのでこの名がついたと伝えられています。 | 開城にある故金日成主席の銅像です。有名な平壌の銅像は現在、改修工事中のため見ることができません。 |
開城・南大門。東西南北のうち南の門だけが残っています。 | 開城からの帰り、平壌の入口にある「祖国統一記念塔」です。 ちなみに帰りは休憩なしでした。道路の凸凹多いので飛ばすと少しつらかったです。。。 | 平壌にもどり、「朝鮮労働党創建記念塔」を訪れました。鎌(農民)とハンマー(労働者)とペン(学者)がそろえば何でもできるという象徴だそうです。 |
3日目の最後に平壌市内のとある中学校を訪れました。放課後子供たちが残って演奏と踊りを披露してくれました。 | 夕方5時を過ぎているにもかかわらず皆笑顔で元気に踊ってくれました。ありがとうございました。 | 最後に見学者も一緒に踊ります。少し照れながらも子供に手をとられると参加するしかありません。 |
最後の夕食は「アヒルの焼肉」です。鴨とは違う初めて経験する味でした。英語だとアヒルも鴨もダック(DUCK)なんですが・・・。 | このアヒル焼肉のレストランも欧州からの観光客でいっぱいです。どこへ行っても白人の観光客グループがいます。 | 夕食の後はカラオケにチャレンジ。一昔前のレザーディスクなのですが、最近の曲も入っていました。ただしメニューにあってもかからない曲もあります。 |
帰国する日の朝、平壌の通勤風景です。3泊4日の滞在でしたが見た限り、街の風景は他の国と変わりません。地味な服を着ている人が多いので時折見かけるチマチョゴリが鮮やかでした。 | 平壌空港の税関で入国時に預けた携帯電話を受け取り出国しました。復路の平壌→北京はJS(高麗航空)に搭乗します。もっと古いものを想像していましたが新しい機材でした。 | 座席は革張りで往路のCAより良いかも知れません。この後、北京経由で無事帰国しました。最初はおっかなびっくりでしたが、すぐに慣れて充実した視察ができました。朝鮮国際旅行社のスタッフに感謝します。 |